40~57歳男性に無料で抗体検査・予防接種
現在、1962〔昭和37〕年4月2日から1979〔昭和54〕年4月1日生まれの男性を対象に
3年間、原則無料で風疹の抗体検査・予防接種を実施しています。
これは、この世代の男性がワクチンの定期予防接種制度の関係で、風疹の定期予防接種を受ける機会が一度もなかったために、抗体の保有率が極めて低いからです。
国立感染症研究所 感染症疫学センターによると、2019 年第 28 週(7 月 8 日~7 月 14 日)に 29 人が風疹と診断され報告されました。
遅れ報告も含めると、 第 1~28 週の風疹累積患者報告数は 1,973 人となり、第 27 週の 1,935 人から 38 人増加しています。
なお、第 28 週に診断されていても、2019 年 7 月 18 日以降に遅れて届出のあった報告は含まれないため、直近の報告数の解釈には注意が必要であるとのこと。
あなたの身近にも、気づいてないだけで風疹に罹患している人がいるかもしれません。
風疹の主な症状
風疹は、感染から14~21日の潜伏期間の後、38℃程度の発熱と同時に
- 発疹
- リンパ節の腫れ
- 咳
- ノドの痛み
- 目の充血
などの症状が現れますが、3日~4日で症状は落ち着いていきます。
麻疹に比べると症状が軽いことや、初期症状が風邪に似ていることから、働き盛りの男性の場合
『このくらいの熱で休めない!!』
と無理をして出勤してしまったりするために、感染が拡大していると予想されています。
「先天性風疹症候群」
風疹で最も重大な問題は、母子感染による「先天性風疹症候群」です。
先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome:CRS)は、風疹の母子感染により、
生まれた赤ちゃんに難聴や白内障、先天性心疾患などを起こすものです。
妊娠20週ごろまで、特に12週ごろまでの妊娠初期の女性が風疹に感染すると、発症する確率が高くなります。
2019年にもすでに2例の報告があり、今後さらに報告数が増えていくことが懸念されます。
まとめ
知らないうちに風疹に罹患し、知らないうちに妊婦さんやその赤ちゃんに移してしまってることもあるのです。
これ以上、犠牲を増やさないために対象の方はどうか抗体検査・予防接種をお願いします。お住まいの各市町村で問い合わせしてみてください。